肝機能障害とは?
肝機能障害とは、肝臓の機能が何らかの理由で低下している状態のことです。アルコールを摂取しすぎることや糖質の摂りすぎ、運動不足などが原因で肝機能障害になると考えられます。
初期の肝機能障害の場合、症状が出ないことが多いため自覚症状がほとんどありません。しかし、放置すれば肝硬変や肝がんに移行するため寿命に悪影響をもたらしてしまいます。
肝機能障害の症状
先ほども述べたように、肝機能障害の初期症状はほとんどありません。しかし、症状が進んでいくと以下のような症状が現れます。
- 倦怠感
- 食欲不振
- 発熱
- むくみ
- 黄疸
- 腹水
黄疸とは、皮膚や白目が黄色くなる症状のことで、鏡などを見て白目が黄色く見えたらできるだけ早く医療機関で診察・治療を受けるべきです。
肝機能障害の予防法
肝機能障害を予防するにはどうすればよいのでしょうか。ここでは、5つの予防法を紹介します。
飲酒を控える
アルコールは肝機能に大きなダメージを与える物質です。少量のアルコールであればダメージを受けても回復しますが、長年にわたって多量の飲酒を続けると、飲んだお酒の量に比例して肝臓にダメージが蓄積されます。
アルコールによって引き起こされるのがアルコール性脂肪肝ですが、そこから症状が進行するとアルコール性肝炎やアルコール性肝硬変となり健康を大きく損ねてしまうでしょう。肝機能障害を防ぐには、アルコールの量を適量に抑える必要があります。
食べ過ぎない
食べ過ぎないことも肝機能障害を予防するうえで重要なことです。消費する以上に食事でエネルギーを摂取してしまうと、余ったエネルギーが中性脂肪になり、脂肪肝の原因となります。食べ過ぎてしまう場合は、食生活を見直したほうがよいでしょう。
適度な運動を行う
適度な運動を行って消費カロリーを増やす工夫も必要です。食事量のコントロールだけではなく、同時に運動も行うことで肝機能障害をはじめとする生活習慣病のリスクを減らせます。
コレステロールを多く含む食品を控える
中性脂肪やコレステロールは人間の体にとって必要不可欠な栄養素ですが、摂取しすぎると身体に悪影響を与えてしまいます。中性脂肪の増加は脂肪肝につながるため、バターなどの乳製品やマヨネーズといったコレステロールを多く含む食品をとりすぎないようにしましょう。
青魚を積極的に食べる
肉類などの動物性脂肪の摂りすぎは、中性脂肪やコレステロールを増やす原因となります。しかし、タンパク質を摂るには動物性脂肪もバランスよく摂取しなければなりません。
肉類からサンマやイワシなどの青魚に置き換えることで、タンパク質をとることができます。青魚は中性脂肪やコレステロールを低下させる不飽和脂肪酸を多く含むため、肝機能障害の予防という点から見ても理想的です。
出典:全国健康保険協会