一言で言えば「公的な資産形成制度」

最近、資産形成などに当たって「確定拠出年金」という言葉を聞くようになりませんか?これは一体どのような制度なのでしょうか。この制度にはまず、従来の公的年金制度の問題点が背景にあります。企業年金や厚生年金といった制度は中小企業などへの浸透が十分にしているとは言い切れませんでした。そして最大の欠点としては根本的な仕組みが「相互扶助」という所にあります。少子高齢化が進む現代に置いては将来的にもらえる金額が大きく減ってしまう可能性を秘めています。そこで新たな制度として設定されたのが「確定拠出年金」です。

従来の年金制度は納めた金額に応じて給金が決まる「確定給付」が特徴でした。しかし、確定拠出年金は個人毎にもらえる金額が異なるのが特徴です。まず、制度の具体的な内容としては毎月一定額の掛け金を拠出し、拠出金を「国内株式」「海外国債」など運用方法を自分で選択していきます。その掛け金と運用益の合計額を元に給付金額が決定されていく形になります。つまり簡単に言えば公的な資産形成制度と言えます。

確定拠出年金の種類

確定拠出年金にも2つの種類があります。それが「企業型確定拠出年金」と「個人型確定拠出年金」です。

“企業型”と“個人型”の違い

これらの違いはざっくりと言えば、企業が拠出し・企業が決めた運用制度の中で自分で選択を行うのが企業型、国民年金基金連合会の手を借りつつ、自分で拠出し運用の仕方を決めるのが個人型と言えるでしょう。よって受給できるタイミング、掛け金の上限などに違いがあります。

いずれの制度にしても確定拠出年金で重要なのは、自身の運用によって給付金額が決まる所です。将来的には国や企業が老後を保証してくれる、というのは難しくなり、個人の能力が重要視されていくでしょう。このタイミングで今一度、世界情勢や経済・金融の知識などを深めていくと良いのかもしれません。