外貨預金とは
外貨預金とは、日本円を外貨(外国の通貨)に交換して預ける預金のことです。定期預金が多いため、「外貨定期預金」のことを外貨預金ということも多いですが、普通預金を扱っている金融機関も増えています。
外貨預金のメリット
円預金にはない外貨預金ならではのメリットとして金利が高いことや為替差益が狙えることがあげられます。それぞれの内容について詳しく見てみましょう。
金利が高い
金利の高さは外貨預金の大きなメリットになっています。2024年6月段階で日本の金利の基準となる政策金利は0.10%となっています。そのため、円建ての定期預金の金利は0.2〜0.5%前後と極めて低い金利になっているため、定期預金のメリットはかなり低いといえるでしょう。
しかし、諸外国の金利は日本よりもはるかに高く設定されています。たとえば、アメリカは5.25〜5.50%、EUは3.75%、イギリスは5.25%となっており、日本円で預金するよりも米ドルやユーロ、英ポンドで預金したほうが多くの利息がもらえます。日本の金利が上昇するまで、外貨預金の金利の方が高いといって差し支えないでしょう。
為替差益が狙える
外貨預金には為替レートの変動による為替差益が狙えるというメリットもあります。1ドル=100円のときに1万ドルの預金をするのに必要な金額は100万円ですが、1ドル=150円になると、同じ1万ドルが150万円になります。
そうなると、50万円分資産が増えるため、かなり利益が得られるといってよいでしょう。外貨で預金をしておけば、為替レートが円安になるほど利益が得られるのです。
外貨預金のデメリット
外貨預金のデメリットとして、為替差損が出る可能性があることや預金保険の対象ではないことがあげられます。それぞれの内容を見てみましょう。
為替差損で金利の利益以上の損失が出る可能性がある
為替差益があるのなら、その反対である為替差損も存在します。1ドル=150円のとき、1万ドルを預金するのに必要な日本円の金額は150万円です。しかし、為替レートが1ドル100円になってしまうと、1万ドルの価値は150万円から100万円になってしまうため、50万円分の損失が出るということになるでしょう。
為替相場を完全に読むことは不可能であるため、為替レートの急変により大きな損失を被る可能性もあるのです。
預金保険の対象ではない
預金保険とは、金融機関が破綻した際に預金者を保護する仕組みのことで、1人1金融機関あたり1,000万円までの預金が保護されます。しかし、1,000万円を超える預金や外貨預金は預金保険の対象外となるため、金融機関が破綻すると失われる恐れがあります。