脇汗の臭いの原因とは

「汗臭い」という言葉もあるため「汗=臭いもの」という印象があるかもしれませんが、もともと汗は無臭です。しかしながら汗と脂肪酸が混ざり合い、常在菌がこれを分解すると嫌な臭いに代わります。つまり、脇汗の臭いは細菌の繁殖が原因なのです。

脇汗のニオイ対策

汗を拭き取る

細菌は水分の多いところを好みます。つまり、脇汗をこまめに拭き取り、通気性を良くしておけば細菌は繁殖しにくく、臭いも抑えられるのです。

脇を清潔にする

脇が汚れていると、その汚れを餌に細菌が繁殖してしまいます。入浴等で脇は常に清潔を保ちましょう。

生活習慣の改善

高脂質・高カロリーな食生活は汗の臭いを強めるといわれます。また、睡眠不足やストレスの多い生活も脇汗を臭いやすくさせますので、生活習慣を見直すことで脇汗の臭いを軽減しましょう。

制汗剤

手軽に脇汗のニオイ対策ができるのが制汗剤です。抗菌作用のあるもの、いい香りのするもの、汗自体を抑えるものなど、制汗剤にもいろいろな種類があるので、状態に応じて使用しましょう。

臭う脇汗と臭わない脇汗の違い

汗はもともと臭いませんが、汗のアルカリ度が高まった時やアンモニアが増えることで匂いがきつくなる時があります。これは、汗腺機能が落ちていることが原因です。汗腺機能は、汗をかく機会が減ることで衰えていってしまいます。適度な運動や、エアコンを適温で使うだけでなく、しっかり入浴することでも汗腺を鍛えることが可能ですので、汗腺機能を高め、臭わない脇汗に変えましょう。

汗の種類

汗は汗腺から出ますが、この汗腺にはエクリン腺とアポクリン腺という2種類があります。

エクリン腺

全身にあり、99%水分のためほとんど臭うことがありません。ただし汗腺機能が落ち、細菌が繁殖しやすい状態だと汗臭くなることがあります。

アポクリン腺

脇の下や陰部、耳の中などだけにある汗腺で、栄養分が多く含まれ、粘り気があります。細菌の餌となりやすく、ツーンとした刺激臭に変化しますが、これが異性を引きつけるフェロモンの役割を果たすとも言われています。

ワキガとの違い

ワキガは腋臭症(えきしゅうしょう)とも呼ばれ、脇汗がツーンとした刺激臭を発する状態をいいます。ワキガはアポクリン汗腺の数の多さと大きさによって現れ、遺伝するといわれます。汗臭さと混同されることもありますが、ワキガの臭いは独特であり、明確に区別されています。