アメリカと日本の国債を比較
アメリカと日本の国債はどう違うのでしょうか?それぞれの国の政府が発行する債券を、信用力、利回り、流動性の高さ、購入のしやすさの4つの点について解説します。また日本国債と比べて、アメリカ国債を購入する際の注意点についても簡単に紹介します。
信用力で比較
アメリカと日本の国債を比較した場合の信用力ですが、どちらも信用力と安全性の高い債券と言えます。アメリカは世界で最も経済力が高い国の政府が発行している国債で経済市場での信用力も高いです。日本の国債についてもアメリカほどではないにせよ、引き続き安全性と高い信用力がある国債と言えます。
利回りで比較
アメリカと日本の国債を利回りで比較すると、圧倒的にアメリカのほうが有利です。2020年から2022年までの2年間のそれぞれ10年国債の利回りを見比べても、常にアメリカ国債のほうが高い位置にあるため、高い利息を得ようとするならアメリカ国債のほうが断然お得です。
流動性の高さで比較
流動性から見たアメリカと日本の国債を比較してもアメリカ国債のほうが高いです。日本の一般的な個人向け国債の場合、満期に満たなくても途中で解約は可能ですが、その際に所定の金額が差し引かれてしまいます。また発行から2期利子支払い日(1年)を過ぎないと解約そのものができません。あくまで長期保有向けの債券です。
それに対してアメリカ国債にはそのような取り決めがなく、容易に売買が可能なため、短期のトレーディングも、長期保有どちらでも対応できます。
購入のしやすさで比較
購入のしやすさで見ると、やはり日本国債のほうが簡単です。取り扱っている金融機関も証券会社のほか、銀行や信用金庫、農協、ゆうちょ銀行など非常に幅広く、最小購入単位が1万円と比較的少額から購入できます。
アメリカ国債の場合は、取り扱っている日本の証券会社が限られているうえ、一部100ドル単位で取り扱っているところがあるものの、1,000ドル単位で扱っているところが多く、ある程度まとまったお金がないと買えません。
米ドルの外貨預金を所有していればそのまま購入できますが、円しかない場合は為替手数料も別途かかります。
アメリカ国債購入の注意点
アメリカ国債を購入する際の注意点は、売買のタイミングをしっかりと見定めないといけません。債券価格が低いタイミング(金利上昇時)で購入し、価格が上がった金利下落のタイミングで売却します。また金利上昇が続くようなら早い段階にて損切りで売却したほうが良い場合があります。
売却して手元に戻るのが米ドルなので、それを元手に別のアメリカ国債の購入に使えます。ただ円に戻す際には為替レートを意識して、円安のタイミングを図らなければなりません。