国債の利回りはどのようなものか

国債の利回りはどういうものでしょうか?国債には表面利率と呼ばれるものと、利回りというものがあります。表面利率はそのままですが、利回りは市場の状況によって変化するのが大きな特徴です。個人向け国債のそれぞれの特徴と最新の利回りについて紹介していきましょう。

国債の表面利率と利回りを区別して考える

財務省によると表面利率とはクーポンレートと呼ばれているもので、半年ごとに支払う利子の大きさを表しており、100万円の国債に対して半年ごとに5,000円の利子が払われる場合は場合は、年間1万円の利子が払われることとなり、表面利率が1%と計算します。

表面利率は国債が発行された際の市場の実勢で決定されるので、償還まで変わることがありません。利回りは1年あたりの運用益をパーセントで示したもので次のようなものが含まれています。

  • 表面利率 →1年分の利子収入
  • 利回り →償還額面(売却価格)と1年あたりに換算した購入価格の差額
  • 表面利率は変わりませんが、償還額面と購入価格の差額については時価のため相場の状況や購入する金融機関によっても違ってくるので、国債の利回りは変わります。具体的には価格が上昇すると利回りが下落し、価格が下落すると利回りは上昇します。

    現在の国債の金利はいくら?

    財務省による2024年5月の国債金利情報は次の通りです

    1年2年3年4年5年6年7年8年
    0.105%0.29%0.32%0.393%0.493%0.537%0.623%0.722%
    9年10年15年20年25年30年40年
    0.802%0.898%1.337%1.668%1.828%1.94%2.102%

    出典:国債金利情報

    財務省によると表で設定されている金利とは、固定利付国債の実勢価格に基づいて算出した主要年限ごとの半年複利から算出されています。

    個人向け国債の利回り※2024年5月3日時点

    個人向け国債は通常3種類あります。それぞれの特徴と最新の利回りを、SBI証券から確認しましょう

    変動10年

    実勢金利に応じて半年ごとに適用利率が変わります。そのため金利の水準が上がれば受け取り利子が増える場合があります。仮に金利が大幅に下がっても最低金利保証(0.05%)があるので、損をすることはありません。2024年5月3日時点での利回りは0.901%です。

    固定5年

    固定5年は固定金利を採用しているため、発行時の利率が5年満期で変わりません。市場実勢金利に影響されずに5年後の投資結果が発行時点でわかるので、計画的な資産運用ができます。2024年5月3日時点での利回りは0.491%です。

    固定3年

    固定3年も固定金利を採用しているため、発行時に最終的な投資結果が判明します。固定5年と比べても3年間で償還するため、気軽に国債で資産運用できるのが大きな特徴です。2024年5月3日時点での利回りは0.338%です。