今後の見通しを解説

定期預金とは預け入れる期日をあらかじめ設定して預金を行うことをいいます。多くの場合1ヶ月から10年と幅広く設定できるようになっています。普通預金に比べて金利が高く、利用している人も多い金融商品です。基本的にしばらく使い道のないお金を中長期的に預け入れることで無理のない資産運用の代表格です。
そんな定期預金ですが普通預金に比べて高金利とはいえ年率0.001%や0.002%などが一般的です。100万円預け入れたとしても1年で税引き前で10円ほどしか受け取れません。さらにここから税引きされるのでもっと手取りは少なくなります。この定期預金の利率は今後このままなのか、それとも上昇、下降どちらなのか解説します。

金利が上昇する

“2024年3月19日、金融政策決定会合を受けての日銀総裁会議で植田和男総裁は、「これまでの大規模な金融緩和政策は、その役割を果たした」と発言。そして、YCC(イールドカーブ・コントロール)の撤廃とマイナス金利政策の解除を表明した。”

YCCとは2016年9月に日銀が導入した大規模金融政策です。短期間に政策金利、長期間で国債金利を操作して景気を刺激することを目的に実施されました。
三菱UFJ銀行、三井住友銀行、PayPay銀行は植田総裁の発言を受けた日に金利の引き上げを決定しました。三菱UFJと三井住友は20倍の年0.02%、PayPayは30倍の年0.03%に普通預金の金利が引き上げられることになりました。この動きに合わせて他の銀行も利上げに進んでいきそうです。今回は普通預金の利上げですが定期預金の方でも利上げの動きが反映されると思われます。

出典:BussinesInsiderJapan

現状のままの可能性

日銀の植田総裁の金利の引き上げ発言で一部の銀行が利上げに動きましたが、それに続く動きは今の所はっきりと見られません。植田総裁が発言をしたとしてもすぐに金利を上昇させることは難しいのかもしれません。実際すぐに金利上昇をさせた一部の銀行はメガバンクとネット銀行であり元々の金利も高い傾向にありました。
植田総裁も会見の中で

“「今回の措置を受けて預金金利や貸出金利が大幅に上昇するとは見ていない」”

と語っています。昨今は円安も進み日本経済の今後も先が見通せないのが実情です。定期預金の金利も現状維持のまま進むのが大方の予想ですが金利が下がることも決してあり得ない話ではないかもしれません。毎日のニュースを細かくチェックしておく必要があるでしょう。

出典:BussinesInsiderJapan