日経平均株価を動かす4大要因
毎日のように報じられる日経株価。株価が上がれば「経済が良い」と思われがちですが、実際にはどういう要因で上下するのでしょうか。
日経平均株価を左右する大きな要因は「景気」「金利」「為替」「国際情勢」の4つがあります。以下で解説します。
景気
景気とは、経済活動全体をあらわす言葉です。
企業が生産するモノ(財)やサービスの売れ行きが良ければ好景気、悪ければ不景気となります。
好景気が予想されると企業業績を先取りするように日経平均株価が上昇します。反対に、不景気が予想されると業績悪化を見越して日経平均株価が下落します。
金利
金利とは、お金を貸し借りするときの利息(利子)のことです。金利が高いと、企業はお金が借りにくいため経済活動が鈍くなりがちです。投資家は株式よりも債券や預金を優先するため日経平均は下落します。
金利が低いと、企業はお金を借りやすくなるため新規事業を開始したり、事業規模を拡大したりしやすくなります。その結果、経済活動が活発になります。
すると、投資家は企業業績が良くなることを見越して株式を購入するため、日経平均株価は上昇傾向を示します。
為替
日本円と外国通貨の交換レートを為替といいます。日本経済に大きな影響を与えるのは日本円と米ドルの交換レートです。
一般に、円高になると輸入関連企業の株価が上がりやすくなり、円安になると、輸出関連企業の株価が上がりやすくなります。
日経平均への影響は、そのときの構成銘柄によって決まります。構成銘柄が輸出関連企業中心のときは円安で上昇しやすく、輸入関連企業中心のときは円高で上昇しやすくなります。
国際情勢
世界のいろんな出来事が株価にどう影響するかという話です。
例えば、新型コロナウイルスの大流行やリーマンショックのような大きな出来事は、世界中の経済に影響を与え、株価を大きく下げることがあります。反対に平和な時期は経済活動が活発になりやすく、株価が上がることが期待できます。
日経平均株価が上がるか下がるかは、これら4つの要因によって大きく左右されます。景気が良くて金利が低く、円安で世界が平和、そんな時は株価が上がりやすいです。
反対に、景気が悪くて金利が高く、円高で世界に不安がある時は、株価が下がりやすい傾向にあるということです。
これらの要因を見ていると、経済って本当にいろんな要素が絡み合って動いているんだなと感じますね。日経平均株価の数字一つ取っても、背後には複雑な物語があるのです。