外貨積立とは

外貨積立とは、毎月一定額ずつ外貨を購入して外貨建ての資産を形成する金融商品のことです。外貨積立は外貨預金と何が違うのでしょうか。外貨預金の概要と外貨定期預金との違いについて解説します。

外貨積立はどんなもの?

外貨積立とは、毎月一定の金額分の外貨を購入して口座に積み立てるものです。広い意味では外貨預金のカテゴリーに含まれると思ってよいでしょう。そのため、外貨預金のメリットである金利の高さや為替利益を得られる点などは外貨積立にもあてはまると考えられます。

外貨定期預金との違い

外貨定期預金とは、外貨を一定期間預け入れて金利を得る金融商品です。日本円に比べて金利が高い外貨で定期預金を行うため、高い利息が得られます。基本的に、満期が来るまで引き落としができないため、長期的な視点に立って預金額などを決定しなければなりません。

一方、外貨積立(満期が設定されていないものに限る)の場合はいつでも解約できます。期間に縛られず、相場の状況に応じて資産運用できるという点が外貨定期預金との大きな違いです。

外貨積立の注意点

外貨積立は少額からスタートできる点や、時期をずらして積立できるためリスクを分散できるというメリットがあります。しかし、為替差損や元本保証の点で注意が必要です。

為替差損が発生するリスクがある

外貨積立をする際は、為替差損のリスクについて考えておかなければなりません。基本的に、外貨預金は円安になるほど為替差益が発生し、円高になるほど為替差損が発生します。

2024年6月の段階で1ドルは150円台後半で推移していますが、国際情勢や各国の金利動向、日本銀行の政策金利などにより為替が円高や円安に変動する可能性があります。円高に変動した場合、為替差損の損失が利息を上回る恐れもあるため、注意する必要があるでしょう。

元本保証ではない

外貨積立は、日本円の定期預金などと異なり元本保証された金融商品ではありません。先ほど述べた為替差損の問題があるため、積み立てている最中に元本を下回ることも珍しくないからです。

加えて、預金保険の対象となっていない点でも注意しなければなりません。預金保険とは金融機関が破綻した際に個人の預金を守るための仕組みで、1人1金融機関当たり1,000万円まで預金が保護されます。

しかし、外貨積立を含む外貨預金は預金保険の対象となっていないため、金融機関が破綻した際に積み立てた資金が戻ってこない可能性があるのです。その意味でも、元本保証といえない金融商品であることをあらかじめ理解しなければなりません。