働き損にならないよう「2つの壁」について知っておこう!

扶養内で働くことを考える際に重要となるのが、いわゆる「106万円の壁」と「130万円の壁」です。扶養内で働きながら得られるメリットを最大限にするためには、損になる稼ぎ方を知っておく必要があります。この記事では、それぞれの壁が何を意味するのか、超えた場合の影響、そして上手に扶養内で働くためのポイントを詳しく解説します。

106万円の壁とは

106万円の壁とは、年収が106万円を超えると健康保険と厚生年金の被保険者としての加入が義務付けられる基準のことです。2016年に施行された制度で、主に従業員501人以上の企業に適用されます。ただし、従業員数が501人未満の企業でも、加入条件を満たせば同様の措置が取られることがあります。

年収が106万円を超えると、健康保険料が給与から差し引かれます。つまり、手取りが減少することになります。加えて、厚生年金保険料も同様に給与から差し引かれます。将来的な年金受給額が増えるメリットもありますが、短期的にはやはり手取りが減少してしまうため、働き損が出きてしまいます。

130万円の壁とは

130万円の壁とは、扶養家族としての健康保険被扶養者資格が得られる年収の限界を指します。この壁を超えると、被扶養者から外れることになります。つまり、扶養者の健康保険から独立し、自らが社会保険に加入する必要が出てくるわけです。

年収が130万円を超えると社会保険に加入することになり、健康保険料と厚生年金保険料を自己負担しなければなりません。所得税や住民税も発生するため、手取り額がさらに減少する可能性があります。さらに、扶養家族から外れることで、扶養者が受けられる配偶者控除や扶養控除が減少するため、家庭全体の税負担が増える場合も出てきます。

106万円の壁と130万円の壁の違い

106万円の壁と130万円の壁には明確な違いがあります。106万円の壁は主に社会保険の被保険者資格に関するものであるのに対し、130万円の壁は健康保険の被扶養者資格に関するものです。この違いを理解し、どの壁を意識するべきか明確にしておきましょう。

  • 106万円の壁:主に社会保険(健康保険と厚生年金)の加入基準に関するもの。
  • 130万円の壁:健康保険の被扶養者資格に関するもの。

まとめ

扶養内で働く際の106万円の壁と130万円の壁は、それぞれ異なる社会保険や税金の影響を考慮する必要があります。106万円の壁を超えると社会保険の被保険者となり、130万円の壁を超えると健康保険の被扶養者資格を失います。これら2つの壁を意識しながら収入を調整することで、扶養内で働くメリットを最大限にできるでしょう。計画的な働き方を考え、家庭全体の収入と手取りのバランスを考慮した戦略を立てることが重要です。