「キーン」という音がする耳鳴りとは
突然耳の音から「キーン」といった金属音のようなものが聞こえることがあります。これは耳鳴りと呼ばれる現象で、様々な原因で生じるものです。今回は耳鳴りの原因を解説し、耳鳴りが出てくるときの対策を紹介しましょう。
出典: キーンと耳鳴りがずっと続く原因は? 治療法と向き合い方を解説
出典: 加齢と難聴(加齢性難聴)
「キーン」と鳴る耳鳴りの原因
耳鳴りは、脳で感じる症状で、一般的には耳の病気として難聴を引き起こす可能性がありますが、その他にもストレスや体の不調でも起こことがあります。
突発性難聴
突発性難聴とは突然耳が聞こえなくなる症状です。片耳に出る症状で、音が聞こえない代わりに、耳の奥から「キーン」と聞きなれない耳鳴りの音が聞こえてきます。突発性難聴はめまいを伴う場合もあります。治療を行えば耳鳴りも難聴も改善するでしょう。ただし、後遺症が残る可能性があります。
騒音性難聴
騒音性難聴とは職場が騒音を出すような場合、長い時間働き続けることで、聴力が徐々に悪化する症状です。聴力の悪化で耳鳴りが聞こえることがあります。騒音性難聴は治療で回復が困難と言われています。未然の予防を考えましょう。具体的には耳栓を装着するなど騒音をあまり聞かないような対策をする必要があります。
音響外傷
音響外傷は、短時間に大きな音を聞いた時に起こる症状です。耳鳴りや、音が聞き取りにくくなります。音響外傷の場合は治療で改善します。
聴神経腫瘍
聴神経腫瘍(ちょうしんけいしゅよう)とは、良性腫瘍の一種です。主に片耳に乗じますが、難聴の進行につながり、耳鳴りがひどくなる症状を生じます。片耳だけ耳鳴りが激しい症状が出る場合は、聴神経腫瘍の可能性があるので、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。
加齢性難聴
加齢性難聴とは、病気ではなく加齢に伴って出てくる症状です。左右対称に生じるという特徴があります。加齢による難聴の場合は75歳以上では約半数の人が耳鳴りを感じるといわれ、高音から聞き取りが悪くなる傾向があります。高齢者の場合、耳鳴りを感じたときは治療をするものではなく、加齢による可能性があることを意識しましょう。
耳以外の病気の可能性
耳以外の病気で耳鳴りを感じる場合があります。例えば心臓の鼓動とともに聞こえる場合は血液の流れる音が耳鳴りとして聞こえる場合があります。病気ではありませんが、動脈硬化や高血圧の症状がある場合に、血液の流れが耳鳴りとして聞こえる場合があるので注意しましょう。
「キーン」の音が気になる場合の対策
キーンと耳の奥で聞こえる耳鳴りへの対策は、まず耳鳴りとうまく付き合うように心がけましょう。音の原因は耳鳴りであると理解したうえで、音環境を整備するなどの対策を行います。呼吸のほうに神経を集中するなど、耳鳴りを意識しすぎないようにします。耳鳴りを過度に恐れないようにしましょう。ただ耳鳴りが頻繁に続くようであれば、何らかの病気である可能性があります。耳鼻咽喉科に受診をして医師の指示を仰ぎましょう。