定額減税が始まった背景を解説
定額減税がいくら減税されるのか、いつから開始するのかなどは知っている人もいるはずです。ですが定額減税が実施される背景は理解されているでしょうか。この記事では定額減税が始まる背景について紹介します。
定額減税を利用する人が多いと思いますが、なぜこの制度が開始されたのかを知ることで、自身の資産形成や、お金の使い方を考えるきっかけにもなれば幸いです。
定額減税はデフレの完全脱却に向けた経済政策
定額減税は現在の日本を取り巻くデフレからの完全脱却に向けた経済政策という背景があります。日本は多くの製品を海外からの輸入に頼っています。
そして全世界でのコロナの流行や戦争など様々な要因が重なり、世界中で物価が高騰しています。円安の影響も重なり、日本では輸入に頼っている商品などから値上げが始まりました。政府は物価高に対応できるよう、企業に賃上げを行うよう働きかけましたが、なかなか思うように賃上げは進みません。日本の給料はバブル崩壊後から減少傾向にあります。
日本の政府は2023年からの給付金に加え、2024年からの減税と賃上げをすることを「デフレ完全脱却のための2段階の施策」としています。定額減税はその2段階目にあたるもので、国民の家計を助け、経済に好循環を生み出すための経済政策が定額減税なのです。経済に好循環を生み出すことがデフレ脱却には重要です。
物価上昇による国民の家計負担を緩和する
デフレ脱却と物価上昇に対応するため、企業の賃上げなどに取り組んでいますが、現状は賃上げが物価上昇に追いついていません。そのため、物価上昇で苦しんでいる国民の家計の負担を少しでも緩和するため、定額減税が実施されました。特に短期間で物価の上昇が繰り返されたことが原因です。
定額減税では、所得税と住民税が減税されます。これは支給される給料の手取りが増えるということです。賃金が上がれば、家計が豊かになり、結果として消費が増えることに繋がります。この好循環を生み出し、継続して繰り返すことがデフレ脱却につながり、日本経済の成長を促します。
定額減税は2024年の1年だけの経済政策とされています。この1年で十分な賃上げをして、家計が豊かになるかが、デフレ完全脱却ができるかどうかのポイントといえます。