2024年ダウ平均株価の見通し

アメリカニューヨークのダウ平均株価の今後についてはどうなるでしょうか?市場関係者が2024年に予想している動き、トピックで気になる点をいくつか挙げました。各項目について簡潔に解説し、ダウ平均株価、アメリカ経済の今後を確認しましょう。

出典:三井住友DSアセットマネジメント 2024年の米国株見通し

米経済の景気は軟着陸すると予想される

2024年のアメリカ経済の見通しについて、利上げの効果が累積して顕在化していることから、緩やかに減速するものと考えらえます。5月以降に定期的な利下げを3回行うと予想しており、景気はいわゆる軟着陸するものと考えられるでしょう。その一方でアメリカの株が水準を切り上げる展開を予想しています。2024年12月末時点での予想としてダウ平均株価は39,000ドルあたりで落ち着くものと想定しています。

情報技術や通信サービス、半導体市場の回復を期待

2024年のアメリカ株を見た際、情報技術、通信サービスといった業種の伸びが高くなっている傾向にあるでしょう。具体的にはアップルやマイクロソフトなどの情報技術、通信サービスはメタ、ネットフリックス、アルファベット(Googleの持ち株会社)が含まれている業種です。

加えて半導体についても回復の兆しが見えてきています。2024年に前年比13.1%増の5,884億ドルの市場規模を達成し、2年ぶりに過去最高を更新するという見方があります。

ハイテク株の復調が続き予想比より上昇の可能性

情報技術、通信サービス、半導体市場が上昇傾向にあることからハイテク関連株の復調も期待できるでしょう。ただ注意したいのは、ハイテク株の時価総額が非常に大きいことです。時価総額の株価の動きは市場全体への影響が大きくなることから、ハイテク株の動きについては注視していく必要があります。

11月に行われる大統領選挙への動向を注視

アメリカでは2024年11月5日に大統領選挙が行われます。民主党は現職のバイデン大統領が候補者として指名されることがほぼ確実で、共和党は前大統領のトランプ氏が指名される可能性が高まっています。しかし、株式市場への影響については非常に予想が難しいため、大統領選挙の動向を見極めつつ、2024年の米国株を見通さなければなりません。

2024年を通して気にすべき世界情勢

2024年で気にしなければならない世界情勢はいくつかあります。

  • ロシア、ウクライナ戦争の行方
  • イスラム組織ハマスの動向
  • 中国の不動産バブルが崩壊する可能性
  • 米国の利上げストップ取り下げについて
  • 上記の状況の結果次第では市場への大きな影響が懸念され、それによりダウ平均株価がどう影響するのかしっかりと見定めておく必要があります。