個人向け国債と新窓販国債の違いとは?
個人向け国債と新窓販国債にはどのような違いがあるのでしょうか?様々な視点から表にして比較します。最低購入額が低い個人向けは預金に近い金融商品で、条件次第で元本割れもあり得る新窓販国債は、投資性が強い商品であることがわかります。
ふたつの国債を比較してみる
個人向け国債と新窓販国債を比較した表を見ると、大きな違いとして新窓販国債は団体の購入を認めていることと、売却の状況によっては元本割れのリスクがある、途中解約はいつでも行なえる、購入価格が5万円単位といった違いが見られます。
個人向け国債 | 新窓販国債 | |
対象者 | 個人 | 個人及び法人も含めた団体 |
流動性 | あまりない(長期保有向け) | ある |
元本保証 | 保証されている | 途中で売却した場合元本を割れのリスクあり |
購入価格 | 1万円から1万円単位 | 5万円から5万円単位 |
購入限度額 | 上限無し | 1回の申し込み3億円 |
購入できる金融機関 | 非常に多い(901機関) | 多い(583機関) |
金利タイプ | 10年国債のみ変動金利 | すべて固定金利 |
金利設定方法 | 基準金利から一定の数値を加えて算出される | 直近の入札で発行した国債と同じ |
金利の下限 | 0.05%(年率) | なし |
途中解約 | 発行後1年が経過すれば可能 | 市場でいつでも可能 |
直前2回分の利子相当額×0.79685が差し引かれる | 市場価格が異なるため売却益や売却損が発生する | |
国債の発行スタイル | ペーパーレス | ペーパーレス |
国債の商品を比較
国債の商品ごとにみると金利の下限がある個人向け国債は預金に近いローリスクローリターンなのに対して、新窓販国債は少し投資性があるミドルリスクミドルリターンという特徴があります。
国債の種類 | 金利タイプ | 金利設定方法 | 金利の下限 |
個人向け変動10年 | 変更金利 | 基準金利×0.66 | 0.05% |
個人向け固定5年 | 固定金利 | 基準金利-0.05% | |
個人向け固定3年 | 基準金利-0.03% | ||
新窓販固定10年 | 直前の入札で発行した国債と同じ | なし | |
新窓販固定5年 | |||
新窓販固定2年 |
国債発行のスケジュールを比較
財務省による現在募集している個人向け国債と新窓販国債の募集期間、発行日、利払日、償還期限について比較してみると次の通りです。個人向け国債の募集期間は同じですが、新窓販国債の募集期間や発行日には違いがあります。
国債の種類 | 募集期間 | 発行日 | 利払日 | 償還期限 |
個人向け変動10年 | 5月10日~5月31日 | 6月17日 | 毎年6月15日及び12月15日 | 2034年6月15日 |
個人向け固定5年 | 2029年6月15日 | |||
個人向け固定3年 | 2027年6月15日 | |||
新窓販固定10年 | 5月13日~5月29日 | 6月10日 | 毎年3月20日及び | 2034年3月20日 |
新窓販固定5年 | 5月17日~5月31日 | 6月12日 | 9月20日 | 2029年 ※月日は未発表 |
新窓販固定2年 | 4月26日~5月29日 | 6月10日 | 毎年5月1日及び 11月1日 | 2026年5月1日 |