新窓販国債の特徴とメリット
国債の中には個人向け国債とは別に新窓販国債という金融商品があります。新窓販国債とはそもそもどのような国債なのでしょうか?新窓販国債がどのような経緯で誕生したのか、特徴やメリット、購入方法について解説していきます。
新窓販国債とは
新窓販国債(しんまどはんこくさい)とは、新型窓口販売方式と呼ばれる方法で販売される国債のことです。従来個人向け以外の利付国債は郵便局の窓口のみで行われていたものだったのですが、2007年10月からは民間の金融機関でも販売するようにしたものです。もっと幅広く国債を買ってもらうために用意されており、購入対象者に制限はありません。個人の他団体の購入もできます。
新窓販国債の特徴
新窓販国債の特徴を表に示します。個人向け国債と違い解約ではなく売却というスタイルをとるために、市場の金利の情勢によって売却益や売却損が出るのが大きな特徴のため、より投資性の高い金融商品です。また個人向け国債と比べて最低の購入単位が5万円なので、個人向け国債ほどには気軽に始められません。
金利タイプ | 固定金利 | |
金利設定方法 | 発行ごとに市場実勢に基づいて財務省が決定 | |
利払い | 半年ごとに2回 | |
購入単位 | 最低5万円で5万円単位で購入可能 | |
購入限度額 | 1申込みあたり3億円まで | |
販売価格 | 発行ごとに財務省が決定する | |
発行月 | 毎月(年12回) | |
流動性 | 市場でいつでも売却が可能なため売却益や売却損が発生する | |
発行方式 | ペーパーレス(盗難・紛失の恐れなし) | |
購入後に金利が上昇した場合 | 元本 | 時価下落のため償還期限前の売却では売却損のリスクの可能性あり |
利子 | 変わらず | |
購入後に金利が下落した場合 | 元本 | 時価上昇時のため、償還期限前の売却で売却益が出るリターンの可能性あり |
利子 | 変わらず |
新窓販国債の種類
新窓販国債には満期が違う商品が3種類あります。10年固定利付国債、5年固定利付国債、2年固定利付国債です。違いは満期だけで他の条件は同じです。
新窓販国債のメリット
新窓販国債は短期運用や毎月定期的に購入するなど、従来の個人向け国債ではできなかったようなニーズにも対応しているのが大きなメリットです。
新窓販国債の購入方法
新窓販国債は多くの金融機関で取り扱っていますが、扱っている金融機関の数が個人向け国債よりも少ないです。また口座がない場合は口座を開設する必要があります。
新型窓口販売方式の国債の特徴として、半年にならない点があります。そのため初回購入時に最初の半年に満たない分については、その日数分の利子相当額を調整額として払い込む必要があります。そして最初の利子を受け取る日には調整額と合わせて半年分の利子として受け取ります。